枝幸を支える「ホタテ漁師」の仕事場に密着取材!

枝幸のホタテは、身もぎっしり、味わい深くて、濃厚な甘みを感じる。

それは、枝幸の大自然から、自然の恩恵を受けているからだ。そんな大自然を育む、豊かな海、山、川。

ロシアから流れてくる流氷は、「海の食物連鎖」の始まりとなる「植物プランクトン」を運んでくる。

枝幸町の約8割を占める「広大な森林」に降り注いだ雨水は、川となり、森林を流れる川は、枝幸の豊かな大地の栄養分を満遍なく吸収し、そのまま海に流れ込む。

そのおかげで枝幸の海は、様々な種類の魚や貝が集まり「生態系のバランスがとれた、豊かな海」となっているのだ。

そんな豊かな海で育った「ホタテ」。それを漁獲する「ホタテ漁師」。ホタテ漁を支える、「漁業協同組合」、「水産指導所」、「地域の方々」。

「ホタテ」が、私達の食卓に届くまでに、多くの「ひと」が関わっているのだ。今回は、「ホタテ漁師」の仕事場を取材した。

「水揚げ量のノルマ」を達成するまで戻れない「ホタテ漁」。

9月上旬、晴空広がるある日、私は枝幸のホタテ漁船「第二十八えさし丸」に乗船する機会をいただいた。まだ日の昇っていない朝4時。舵をとる船長と、4名の乗組員が「目梨泊港」に集まった。

素早く準備が行われ、船は出港。

「ホタテ漁」は、「その日の水揚げ量」の、ノルマを決め、複数の漁船でタッグを組んで、一斉に出港する。つまり、ノルマを達成するまで港へ戻れないのだ。そのため、漁場の見極め、獲る時間帯、タイミングなどが重要となってくる。

まさに海との掛け合いだ。

漁場に到着し、まずは「八尺」という爪が付いた「けた網」を投げ入れる作業が行われる。

「八尺」で、砂底に生息するホタテを掘り出して、浮かんできたホタテを網で捕らえるのだ。

この「けた網」を、船の両側に準備し、指示と共に一斉に海に投げ入れられる。海底に沈めた「けた網」を、ワイヤーで曳いていきながら、ホタテを漁獲し、船に引き揚げる。

次は、引き揚げたホタテを選別する作業。

「ホタテ漁」は、ここからが本番だ。

綺麗な成貝だけを持ち帰るため、ヒトデと割れ貝を、取り除く。素早く、丁寧に。船から溢れ出してしまうほど多くの貝を目の前に、ひたすら選別し、船庫(通称:ダンブル)に投げ込む。

この引き揚げ作業と、選別作業を繰り返し行う。

「ホタテ漁は、チームプレイだ。」

休む暇はほとんどない。

自分が担当する場所が終わったら、次は他の場所を手伝う。そうでないと終わらない。

繰り返し行われる厳しい作業。体力と集中力が失われていく中で、気力だけは全くもって失わない「漁師」達。

船の上は、常に活気に溢れていて、弱音を吐くものは一人もいない。

本当に勇ましく、かっこいい。これぞまさに、「プロフェッショナル」だ。

厳しい作業を一生懸命に行ってくれる「ホタテ漁師」が居てくれるからこそ、私たちはホタテが食べられるのだ。

ホタテ一枚一枚、感謝して食べなきゃいけないということを、改めて深く感じた。

 

  枝幸町地域おこし協力隊 杉村

取材協力:「第二十八えさし丸」 船頭 白取さん、船員の方々、枝幸漁業協同組合